文化芸術活動の継続支援補助金〈申請の準備〉
補助金〈A-①〉を申請する方へ
標題補助金の本申請にあたって、そのポイントを以下にまとめましたので、ご参考にして下さい。
なお、前例のない形態の補助金募集であり、当方の理解が不十分な場合があるかもしれませんので、この点ご了解のうえ、ご覧いただきますようお願いいたします。

最終更新:2020年9月17日

申請への準備
日本芸術文化振興会の補助金申請フォームでは、60分以内に申請作業を終了しないとエラーとなります。申請前の準備作業が非常に大切です。準備をしないまま、提出書類の不備があったり、申請内容に誤りがあると修正処理に大変時間がかかります。逆に、不備がなければ、一週間程で交付決定となった採択事例があります。

〇申請への準備は次の三つです。
1.「募集案内」」と「申請の流れ」を見てください。
2.提出書類を準備してください。
3.申請する事業内容の原稿を作成してください。

1.「募集案内」と「申請方法について」
 ・下記のサイトに掲載されている「募集案内」と「申請方法について」を必ず読んでください。
https://keizokushien.ntj.jac.go.jp/procedure/
2.提出書類の準備
 ・下記の提出書類を用意してください。(本申請の際に提出を求められます *注1)

1)本人確認書類
(下記のうちどれか一つの画像データ・2MB以下 jpeg, jpg, pdf ※画像が不鮮明ですと再提出になりますので、鮮明なものを提出して下さい。)

・住民票(個人番号が記載されていない 3ヶ月以内に取得したもの)
・運転免許証(両面の画像)
・個人番号カードの写真付表面、写真付き住民基本台帳カードも可

(重要)申請する場合に登録する氏名や住所等の個人情報は、上記本人確認書類記載のものを使うこと。雅号・作家名は「芸名・雅号」欄に記入します。

2)補助の対象となる条件を証明する資料
新たな資料を用意するのではなく、事務局が用意した書式(エクセル)に記入して提出します。
芸文振の申請サイトに書式と記入例が用意されていますが、もう少し選択肢を増やした見本をアップしておきます。

・芸文振の書式 https://keizokushien.ntj.jac.go.jp/dl/shoumeishiryo.xlsx

当連盟作成の見本

なお、書式はエクセルで出来ていますがMacのNumbersで記入したらファイルが破損して再提出になった例が報告されているので、気をつけください。

*注1 教室経営の経費を補助対象とする場合は、「経費明細計算書」の提出が別途必要になります。  所定の書式が芸文振の申請フォームにアップされています。
3.申請する事業内容の原稿作成
 ・申請する事業の内容の原稿を作成しましょう。
補助金の対象となる取り組みについて、申請の際に入力する必要がありますから、下記の項目について原稿を予め作成しておいて下さい。

1)事業の名称
2)活動の目的と活動内容(全体概要)
3)事業実施期間
4)具体的な活動と必要となる経費
を、①「国内外の顧客、参加者の回復・開拓」、②「活動の継続・再開のための公演・制作方法等の検討・準備・実施」の二つの区分で検討

1)事業の名称
別に掲載の採択結果例等を参考に考えてください。どのような取組かわかるように書いてください。
例)
・今後の活動継続に向けた広報リーフレットの制作と配布の取組
・コロナ後に向けた技能向上と制作環境整備の取組
・新型コロナウィルスの規制緩和後に向けた展示など作品制作、準備の取組
・コロナ対策を行ったうえで試行的に行う展示会等の取組
・動画、画像によるインターネットを通じた作家活動と作品の公開PRや配信の取組

2)活動の目的と内容(概要)
今回の募集が、新型コロナで影響を受けた美術家が、感染対策とを行いつつ、再起に向けて準備のために実施する活動(事業)を対象とする補助金であることに留意し、美術活動の継続と再開をテーマにした事業の内容を考えてください。「募集案内」や採択結果例を参考にしてください。

3)事業実施期間
令和2年2月26日~令和2年10月31日の間の期間とされています。
・補助金の対象になる経費の支払いは、10月31日以降でも構わないようです。
・例えば、令和3年1月に開催される展覧会でも、その準備のため実施する取り組みが上記期間内であれば、その準備のための取り組みは補助金の対象事業となるようです。

4)具体的な取組と必要となる経費
(Ⅰ)まず、補助金申請の対象とする具体的な取組内容を、下記の三つの区分で考えます。(*注2・注3)
①「国内外の顧客、参加者の回復・開拓」
②「活動の継続・再開のための公演・制作方法等の検討・準備・実施」
③「前記①②の取組と併せて行う、業種ごとの新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインに則した取組」

それぞれの区分の活動の例は次のように考えられます。
①国内外の観客、参加者等の回復・開拓
作家、美術活動のための周知広報、宣伝に関る事業と考えられます。
・活動実績をまとめた冊子の作成、配布
・CMやPR動画等の制作、配信
・公演、展示のチラシの作成、配布
・展示のギャラリートークや講演会の開催
・美術家の制作活動を紹介するウェブサイトの制作、更新
・制作した作品をまとめた図録の作成、配布
他の内容でも、作家や活動の周知、広報に含められるものがあると思います。

②「活動の継続・再開のための公演・制作方法等の検討・準備・実施」
美術家としての活動の再開に向けた準備の取り組みと考えられます。(※注4)
「募集案内」の例では、
・技能向上に関する資格取得
・美術関係者向けワークショップ
があげられていますが、他にも次のような取り組みが該当すると考えられます。
・アートプロジェクトや作品制作のための調査、研究、取材
・予定される発表や制作依頼開拓のための作品の制作、準備
・制作や技法に関係する研究会・講習会の開催、参加
・動画配信サイトを通じた無観客展覧会 【ICT活用あり】
‣Zoomによる合同研究会の開催 【ICT活用あり】

この区分の活動については、ICT(インターネット等の情報通信技術)を活用した取り組みの場合、補助金額や補助率が変わります。「募集案内」を確認いただき、ICTを活用する取組は活動内容と経費を、ICTを活用しないものと分けて考えておいてください。

③前記①②の取組と併せて行う、業種ごとの新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインに則した取組
前記①②の取組を実施する際の新型コロナ感染防止対策と考えられます。
下記のような活動が該当すると考えられます。

・感染症対応のための研修会
・感染症対応の試験的な展覧会
・アートプロジェクト、展覧会開催に関るマニュアルの作成
・消毒その他感染症対策のための取組
・その他

なお、業種別の感染拡大予防ガイドラインは、各省庁、業界団体等により公表されているものを参考としてください。

(Ⅱ)次に、それぞれの取組に必要となる経費について考えます。
取組に際して具体的に必要となる個々の経費金額とその説明を考えます。(「募集案内」、本頁下段採択事例をご参考にして下さい)
加えて、個々の金額を費目毎に集計します。
*さまざまな費目(賃金、旅費、消耗品費 等々)が「募集案内」のP.14~P.17に掲載されています。

経費を考える場合、特に間違えやすい点について確認します。些細なことですが、この明細の書き方で修正になる人がたくさんいます。
・消耗品経費については、消耗品1点について税込10万円未満であること。
なお、10万円以上の物品については対象外となり、購入経費のうち99,999円分が補助対象になることもありません。
・費目毎に集計した金額のみ記載しないこと。「活動に伴う経費の説明」欄では、個々のアイテム等の金額と説明が求められます。同一単価のものを複数購入するようなケースは、単価と個数を考えること。
・宿泊費については、地域毎に上限金額が決められ、上限額を超えた差額については自己負担となります。
・宿泊費は内訳として、単価と宿泊数を書いてください。
・旅費で交通機関を利用する場合は、交通機関の種類(電車や飛行機他)と区間、金額を書いてください。
・申請者本人への賃金の支払いは、補助金の対象とはなりません。
・「賃金」は、補助事業期間中に雇用した者の人件費です。パフォーマンス等に出演依頼する方への支払いは、「雑役務費」で計上してください。
・諸謝金が募集案内に掲載されている標準金額を超える場合には、実績報告時に算出根拠の提示を 求められる場合があるとされています(「団体の内部規定による算出根拠」となっていますが、個人申請の場合は、公的な団体の採用している基準等が援用できるものと予想します)。
・補助対象経費の全体額に補助率を乗じた金額が補助金額。補助率の基本は2/3(但し、一定の要件を満たすと3/4になる)。補助金には、上限が定められていますが、10万円という下限もあります。この下限を下回る場合は、補助対象外となります。

*注2 この度の補助金は、芸術家が活動の再開の準備のために実施する活動(事業)を対象とするので、中止となった展覧会のキャンセル料等の損害は、対象にならないと考えられます。
*注3「雇用契約の明文化等の経営・ガバナンスの近代化」区分は、個人にあまり関係ないので、ここでは触れません。
*注4「活動の継続・再開のための公演・制作方法等の検討・準備・実施」区分のICT(インターネット等の情報通信技術)を活用した取り組みの場合、補助金額や補助率が変わります。「募集案内」を確認いただき、ICTを活用する取組は活動内容と経費を、ICTを活用しないものと分けて考えておいてください。

以上3つの準備をしたうえで、日本芸術文化振興会の申請フォームに進んでください。 https://keizokushien.ntj.jac.go.jp/procedure/

参考として下記の事業毎の経費と費目の事例をご覧ください。
採択事例はこちらにまとめました。あわせてご覧ください。


〈参考資料〉美術分野の事業内容(取組例)に応じた経費と費目の事例
事業形態1
‣活動実績をまとめた冊子の作成、配布
 〇冊子の制作費(印刷、デザイン等)   雑役務費
 〇冊子の運送費    通信運搬費
‣CMやPR動画等の制作、配信
 〇動画の制作費   雑役務費
 〇配信のためのレンタルサーバー費用  通信運搬費
 〇動画撮影機材の購入  消耗品費
‣公演、展示のチラシの作成、配布
 〇チラシの制作費  雑役務費
 〇チラシの配送費  通信運搬費
‣展示のギャラリートークや講演会の開催
 〇会場の賃借費  借損料
 〇資料のコピー代  消耗品費
 〇講師の謝金  諸謝金(謝金単価でないモノは、出演費等の雑役務費へ)
 〇設備・備品のレンタル代  借損料
 〇会場までの交通費  旅費
 〇展示資料等の運送費  通信運搬費
‣美術家の制作活動を紹介するウェブサイトの制作、更新
 〇ウェブサイトの制作費・更新費  雑役務費
 〇資料作成機材の購入  消耗品費
‣制作した作品をまとめた図録の作成、配布
 〇作品写真の撮影費   雑役務費
 〇図録の製作費  雑役務費
 〇配布のための運送費  通信運搬費
 〇評論家等への原稿執筆の謝礼  諸謝金(謝金単価でないモノは、製作費等の雑役務費へ)

事業形態2
・技能向上に関する資格取得
 〇資格取得、技術向上のための研修会への参加費  雑役務費
・美術関係者向けワークショップ
 〇ワークショップ会場費  借損料
 〇ワークショップ材料費  消耗品費
 〇ワークショップ講師の謝金  諸謝金(謝金単価でないモノは、出演費等の雑役務費へ)
 〇ワークショップアシスタントのアルバイト代  賃金
 〇会場の設備・備品のレンタル代  借損料
 〇開催場所までの交通費・宿泊費  旅費
 〇フェイスシールド、マスク等感染対策備品費   消耗品費
・アートプロジェクトや作品制作のための調査、研究、取材
 〇調査研究のための資料代  消耗品費
 〇調査や取材のための交通費  旅費
 〇取材のための器具代  消耗品費
・コロナ対策をしたうえでの試験的に開催する展覧会
 〇試験的展覧会の会場費  借損料
 〇出品する作品の材料費  消耗品費
 〇出品する作品を制作するための器具 消耗品費
 〇周知のためのリーフレットの制作  雑役務費
 〇展示用映像器具の購入   消耗品費
 〇会場当番アルバイト代  賃金
 〇消毒用具の購入  消耗品費
・予定される発表やコンぺ応募、受注開拓のための作品の制作、準備
 〇作品の材料費   消耗品費
 〇作品のテーマや設置場所に関する取材のための交通費  旅費
 〇受注開拓のためのプレゼンテーション用資料制作  外部に依頼した場合は雑役務費(※資料を基に自ら作成する場合の資料は消耗品費)
・制作や技法に関する研究会、講習会の開催、参加
 〇研究会参加のための交通費  旅費
 〇講習会の参加費  雑役務費
 〇研究会開催のための器具備品費  消耗品費
 〇会場設営のためのレンタル備品費  借損料
・動画配信サイトを通じた無観客展覧会
 〇展示品の制作のための材料費   消耗品費
 〇展示のための備品費  消耗品費
 〇動画撮影のための機材費  消耗品費
 〇動画撮影のための会場費  借損料

・その他各事業に共通の経費
 〇事務消耗品費    消耗品費
 〇打ち合わせ等の飲料水  会議費

日本美術家連盟《美術部門事前相談窓口》
TEL: 03-3542-2581
平日10:00〜17:00(12:00〜13:00お昼休み)
土日祝、8/10-8/14はお休みです。